感染症予防に役立つ自助具を作る

 なごや福祉用具プラザでは年度初めから新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各種の講座や研修が中止・延期になっていました。そして6月の緊急事態宣言解除後、8月開催の「自助具製作講座」で対応できるものがないかを検討した結果、『ドアオープナー』が良いと判断し、今回これを作る講座を企画しました。ドアオープナーとは扉の引き戸などを手で触らずに開けることができる道具です。2020年6月の時点ではドアオープナーが市販され始めた頃で、プラスチック材料や金属で作られたものが1,000円から3,000円の価格帯で販売されており、気軽に使えるとは言えない状況でした。

材料リスト

透明アクリル板(3mm厚) 130×70mm
21枚
専用接着剤
適量

材料費は500円程度

作り方

 透明アクリル板2枚を専用の接着剤で貼り付けます。そして接着した透明アクリル板へドアオープナーの型紙をマジックでなぞり、描きます。なぞった線に沿って糸鋸などで切っていきます。曲線ばかりなので慎重に切断します。そして、その切った角をヤスリで削って平らに面取りします。最後にひもを通す穴をドリルで開けます。それぞれの作業では機器前の床に足形を貼付し、ソーシャルディスタンスを保つように注意喚起しました。

切断・穴あけ時の作業環境

左:加工途中の材料 右:完成品

使い方

 ドアオープナーの端を握って、引き戸等をひっかけて扉を開けます。またエレベータのボタンや照明のスイッチなどを押すためにも使えます。使い終わったら水洗いやキッチン用洗剤で洗うと良いでしょう。なおウエットティッシュで拭くことも良いですが、アルコール成分が入っているとアクリル板が白く変色してしまうことがありますので、注意してください。

引き戸の場合

エレベータボタンの場合

レバーハンドルの場合

照明スイッチの場合

水道蛇口の場合

なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。お気軽にご相談ください。

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